主張:デフレの状態から緩やかなインフレ状態(物価上昇率2%)を目指すためには、国民のデフレ予想をインフレ予想に変える必要がある。インフレ予想をするためには、中途半端な金融政策では効果がないため大幅な転換が必要だ。そのために必要なことは
①長期国債の買いオペレーションにおける金額制限をなくす(現在は月額8000億円)
②制限をなくした状態で長期国債を大量に日銀が購入する
◆デフレ不況から脱出した2つの大恐慌
日本はデフレから脱出した2つの大恐慌から学ぶべきである。
①1930年代のアメリカ:ルーズベルト大統領が国債の本格的な買いオペレーションを始めた→脱出
②日本の昭和恐慌:高橋是清が金輸出の再禁止と国債の日銀引受(日銀が買うということ)→脱出
この2つの例から学ぶべきことは、「デフレ予想からインフレ予想に変えた」ことである。
人々や企業にとって明らかに「これからインフレが来る」と感じさせなければ、デフレ経済は改善されない。なぜならば、インフレ予想に変わらない限りデフレ下では貯蓄している現金を投資や商品に使おうとは思わないからだ。
これからインフレがきて、物価が上る前に設備投資をしようと考えるため市場に通貨が供給されることになりさらにインフレになる。
企業や個人が「インフレ予想」をするほどの金融政策をしない限り、デフレは脱出することができない。
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