【第12話】稼いでいる風な男

2011年4月 新宿

新宿駅の西口を出たところにある交番前で僕は土橋くんを待っていた。僕が住んでいる金沢八景から新宿に出てくるのには1時間を超え、交通費も往復で1500円かかる。

鍋パーティをするときはいかに安い食材を買うのか?を考えて数十円をケチっていたのだが、こうやって移動するときや人に会うときはお金を惜しむことはなかった。

移動のお金をケチらずに積極的に人に会ったことで様々なチャンス(悪いチャンスも笑)に巡り合うことができました。投資だと思って交通費にお金を使って人と会うのはオススメです。

土橋「おまたせ!」

土橋くんは前回とは違うジャケットとシャツ、ズボンを履いてきていた。僕は自分の持っている一張羅の服であるドット柄のシャツだ。土橋くんは見た目からお金を稼いでいる感じがする。

良くも悪くも見た目の与える影響は大きいんです。僕はすぐに影響されてしまう。笑 土橋くんはそこがうまかったなー。稼いでる風の雰囲気を出しているから、言うことに説得力が出てしまうんですよ。自分の能力が低かったので、中身がない話をされても見た目でカモフラージュできてましたね。笑

土橋くんと一緒に交番前の近くにある暗目の喫茶店へと向かう途中で、今日紹介してくれる人のことを聞いてみた。

やま「今日会う人ってどんな人なん?」

土橋「僕も色んな人に会ってきたけれどこの人はすごいね。別格だと思うわ!」

やま「どんなところが別格なの?」

土橋「やっぱり、話に凄みがあるんだよね。稼いでて不労所得もあるし!」

このように、何の具体的な情報がないことに違和感を感じることなく「うわぁ、すげぇ!」と思ってしまうのが当時の僕でした。笑

やま「まじで!それは楽しみ!権利収入ってどうやって作るのか?を是非きいてみたいなー!」

僕は汐留と田町のタワーマンションに行ったときの感覚を思い出した。

「これだ!このワクワクする、刺激のある感じがいいんだ!」

刺激中毒な症状が出てしまっています。笑

土橋くんがその人を見つけて、挨拶をする。

土橋「お待たせしました!今日はお時間とっていただきありがとうございます!僕の友達のやまもとくんです。権利収入の作り方を教えてほしい!ということだったので、今日は色々と話していただけると嬉しいです!」

土橋くんが簡単に僕の紹介をその男にして、一緒に席についた。

男「初めまして。森です。」

森さんはサッカー選手の長友さんに似ていて、大きくて高そうな時計をつけていた。身長はそこまで高くないが、独特な雰囲気を醸し出している。

(稼いでそうだな…。これが本物の成功者なんだ!)

まだ挨拶しかしていないにも関わらず僕は森さんに引き込まれた。

他愛もない雑談(僕の大学の話など)をしてから、本題にはいると僕の聞いたことのない話を森さんが教えてくれる

  • 権利収入とは何なのか?
  • なぜ自分(森さん)が権利収入がもらえているのか?
  • ネットワークビジネスとは何なのか?

などなど。他にもたくさんあるが書ききれない。とにかく僕は面白いと思った。

カフェでよく見る、ピラミッドの形を書いてのプレゼンです。僕は20歳のときに初めてネットワークビジネスのプレゼンを受けました。

森さん「やまもとくんがやることはこのビジネスを4人に紹介するだけなんだ。そうすれば、その人がまた4人に紹介してくれる。日用品だから毎月使うでしょ?だから勝手に売上が上がって、あとはもう自動化されてほっとけば収入が増えるっていう仕組みさ!」

やま「おぉぉぉぉーーー!確かに、4人に紹介するだけだったら僕でもできそうです!働かなくてもお金が入ってくる仕組みってこうやって作るんですね。やってみたいです。やらしてください!」

情報弱者というのは恐ろしいもの。このときは、自分にとって都合が良い未来しか考えていませんでした。友達がいなくなるなんて思ってもみなかったです。

森さん「さすが、土橋くんの友達のやまもとくん。センスがあるね!この話をきいて、やらない人の意味が分からないなって思うから見込みがあるね!」

やま「ありがとうございます!頑張ります!」

こうして僕は、ネットワークビジネスというものを初めて知ってネットワークビジネスで権利収入を手に入れるために動くことを決意した。

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