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やまもと社長!消費税じゃなくて他の税金上げてくださいよ!
所得税や法人税にしない理由があるんだよね。消極的な理由だけれど…苦笑
2019年10月より消費税が増税されていますが、なぜ消費税が選ばれたのでしょうか?他の税金の増税ではダメなのでしょうか?一緒に観ていきましょう。
消費税は景気に関わらず税収が安定している
所得税・法人税・消費税の推移
上のグラフを見て分かるように、消費税の税収は年々増加しています。
2018年度の内訳は以下の通り。
所得税:30.3%:18.8兆円
消費税:28.1%:17.5兆円
法人税:19.2%:11.9兆円
所得税は最大の収入源でした。しかし、所得税は減税をしてきたので消費税が所得税を上回ろうとしています。
消費税は景気に左右されない
法人税の税収が景気に左右されるのに対して、消費税は景気に左右されることはありません。増税の前後での消費は落ち込んだりはしますが、消費しなければ生活することはできないので景気に関わらず安定をしています。
増税すれば、税収も増える。2019年→2020年は果たして?
実際に増税をしてきた過去をみてみると、消費税の増税による税収は増えています。(増税して税収が減ったら話になりませんが)
◆1996年から1997年の増税(3%→5%)
6.1兆円(1996年)→9.3兆円(1997年)
◆2013年から2014年の増税(5%→8%)
10.8兆円(1996年)→16.0兆円(1997年)
ただ、中立の原則からいくと今年の増税は中立ではなくなるかもしれませんね。増税をすると消費は落ち込むと言われていますが、消費しなさすぎて税収が減るのでは?という声も上がっています。果たして、2020年の税収はどうなるのでしょうか。
オリンピックで誤魔化す?
ちょっとせこいなと思うのが、2020年のオリンピックで誤魔化そうとしてるんじゃないかということです。当然2020年は消費税の税収はあがるでしょう。しかし、それはオリンピックによる消費の前倒しであって、「消費税を増税しても消費への影響は最小限に抑えられた」とはならないのです。
所得税の増税は現役世代への負担が大きくなりすぎる
では、所得税はどうなのでしょうか?
急速に進む少子化と高齢化。高齢化が進むことによって、2060年の高齢化率は40%になるとされています。つまり10人いたら4人が65歳以上の高齢者。たまったもんじゃないですね。ちなみにこのときには僕も70歳で高齢者の仲間入りしています。笑
所得税の主な収入源は、現役世代(15歳〜64歳)です。したがって、所得税を増税すると現役世代のみへの負担が大きくなるでしょう。
しかし、消費税であれば高齢者にもきちんと負担をしてもらうことができます。
法人税を増税すれば海外に企業が出てしまう
では、法人税はどうなのか。法人税は世界的に減税の方向へ向かっています。法人税が高ければ、海外に企業が逃げてしまうからですね。
法人税がOECD加盟国の中で世界でトップだったアメリカもトランプ大統領になってから大幅に減税をしました。
アメリカ:35%→21%
フランス:33%(2019年)→25%(2020年)へ減税予定
日本 :23%
企業が海外に出ていかないようにという考えと、企業を儲からせることによって家計の経済も回していこうという趣旨が感じ取れますね。
法人税の影響が家計へ責任転嫁される
法人税の減税は、起業優遇と言われることが多いです。しかし、実際にはそうとも言えません。
なぜならば、法人税を増税すると企業は様々な施策をして影響を最小限に抑えようとします。
◆前転
消費者:価格引き上げ
◆後転
従業員:賃金引き下げ
仕入先:仕入れ価格引き下げ
株主 :配当減少
帰着(租税の負担が落ち着くこと)を考えると法人税を増税しても最終的には家計に影響が出てしまうというのが問題なのです。
だから消極的な選択肢として、消費税が残りました。
他の税では規模が小さすぎてカバーできない
ではそれ以外の税金ではどうなのでしょうか?2018年度の税金をみてみると……?
揮発油税 :2.6兆円
地方法人特別税:1.8兆円
相続税 :2.2兆円
酒税 :1.3兆円
たばこ税 :0.8兆円
膨れ上がる社会保障費を補填するには、どれも足りていないですね。
まとめ
消費税を積極的に選ぶ理由があるというより、他のじゃダメだから……と理由をつけて消極的に選んでいるという印象ですね。自民党の支持団体との兼ね合いとか色々とありそうだなと思いました。
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